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有用な使い方ができれば

【現役兼業プロゲーマーが語る】プロゲーマーになりたい学生・保護者へ向けてのアドバイス【後半自社PRあります】

著者:B(Twitter@jumper7b)
文字数:およそ5000文字
所要時間:全部読むとおよそ15分ほど

 

▽はじめに

 

どうもこんにちは。プロゲーミングチームGPGこと、GEEKS PRO GAMING所属のBと申します。

今日は以下の動画を見てかなりの感銘を受け、自分でもアウトプットしてみたいという気持ちが強まったので、学生でプロになりたい人が取り組むべきことについて書いてみる所存です。

現役で最前線を走ってるプロが語っているのもあり、かなり参考になるので見てみてね!

www.youtube.com

 

自分は「プロゲーマーとしてゲーム活動を行いつつ、所属社員の100%がゲーマーであるという企業に属しフルタイムでIT業務に携わっている」という身分なので、その視点も合わせてお伝えできればと思います。

特に「今のままゲームを続けてもいいのかな!?」と疑問に感じている学生さんや
「子供がゲームにハマっていて、プロになりたいって言い始めた」ような、お子さんの進路に悩んでいる方の参考になればと思います。

長文ですが、最後に簡単なまとめも書きますので忙しい人はまとめだけ読んでください!

 

前提:あくまで学生対象なので、一般4年生大学を卒業する22歳までを"学生”と定義します。

 

▽もくじ

 

#1 ゲーミング環境を整えよう

#2 自分が得意だと思うゲームジャンルを見つけよう

#3 ゲームに割く時間を意識しよう

#4 学生の時の時間は何よりも貴重という認識を持とう

 

以上4つが、自分が思う「やっておくべきこと」です。動画で伝えている内容と被ることも多いですかね。以下詳細です。

 

#1 ゲーミング環境を整えよう

 

<<プレイヤーの方にむけて>>

これはゲームするデバイスなどを整えようという話もありますが、生活圏の話も絡んでいます。格ゲーに限らずだと思うんですが、東京や大阪で生活していた方がゲーマーにはメリットが大きいです。

まず、強いプレイヤーは都心部に集まっています。

また、大会、オフライン対戦会、イベント、何もかもが基本都市部で開催です。

参加するのに毎回移動費をかけられる人なら問題ありませんが、移動費を稼ぐためにアルバイトするくらいならその移動費を稼ぐためのアルバイトしてる時間をゲームのプレイ時間に充てた方が良いです。なので、全力で保護者を説得してくださいw

 

・なぜ東京に行きたいのか
・なぜプロになりたいのか
・プロになれなかった時はどうするか

 

といった具体的な例を提示してあげられると保護者も安心かと思います。

また、有名プレイヤーも基本的に都市部で生活しているので、対戦会や交流会をきっかけに仲良くなったり、考え方や取り組み方について聞ける場合もあります。ゲームが上手くなるきっかけが都心には詰まっています。

喋るのが苦手で~...。という方もいるかもですが、本当にプロになりたいんだったら勇気をもって克服しましょう(無理のない程度にね)。後、しゃべりかけられて嫌な顔したり、塩対応するプロは基本いないです。※よほど話しかけた側の態度が悪いとかクソプレーした対戦の後とかじゃなければ…。

ミンナイイヒト、トモダチ。

 

<<保護者の方に向けて>>

お子さんの夢を応援してあげるのであれば、正しいコミュニケーションの取り方について教えてあげたり、環境設備の援助に尽力してあげてください。あとは子供の夢を全力で応援してあげて、もしも諦めてしまったときの受け皿として支えてあげてください。

 

#2 自分の得意だと思うゲームジャンルを見つけよう

 

<<プレイヤーの方に向けて>>

得意という定義については色々あると思いますが、私は以下が得意と言っていい条件だと思います。

 

▽シンプルに全人口のうち上位人口にいる実力がある(1%以内)

・格ゲーだと都心部や全国クラスの大会で上位3位以内に入れる実力があること

・FPSだと最高ランクに近いところにいること(APEXだとマスター以上、VALORANTだとイモータル以上)

例を挙げるとこんなイメージですね。モバイルゲーはわからないのでどれくらいからが上手いといえるのか指標が欲しいです。。。

 

▽上位人口に今はいなくても、同じゲームを2年以上休まず続けられていること

ぶっちゃけこっちの方がプロになるためには大事だと思っています。

2年以上同じゲーム続けられるってもうそのゲームが好きでたまらないってことなんですよね。

ゲームって1年以上続けられるってめちゃくちゃ偉いことだと思うんですよ。昨今のゲームって1年のうちに面白い対戦ゲームがいっぱい出るし、最初の半年とかは続けられるけどあとは同じことの繰り返しで細かいことを詰めていくゲームなので、やればやるほど成長率も下がりがちです。

なので、飽きずに2年も続けられていたら間違いなくなんらかの成果も出てきます。

2年以上プレイしてブロンズランクです!って人でプロゲーマーになりたい場合はゲームのジャンルを変えてみるか、取り組み方を見直してみましょう!

上記2点を踏まえて、学生時代のうちに「自分が得意なゲーム、好きなゲームって何だろう?」と考えてみてください。個人的にはいろんなジャンルのゲームをプレイしてみるのがおススメです。
私は今や格闘ゲームのプロですが、2年以上LoLFPSタイトルをプレーしていました。そのうえで雑魚なことが判明したので、そっちの道は諦めましたw

 

<<保護者の方に向けて>>

”お子さんがどのジャンルのどのゲームをプレイしているのか”、”市場がどのような状態なのか”、”そのゲームの有名配信者は誰か”、この三つは把握してあげてください。コミュニケーション・お子さんのモチベーションが上がるきっかけにもなるかもしれません。

ちなみに私の親は、格闘ゲームのプロプレイヤーの名前をよく言ってきます(笑)

 

#3 ゲームに割く時間を意識しよう

 

<<プレイヤーの方に向けて>>

1日にどれくらいの時間ゲームに割いているか意識して日々生活しましょう。

才能にもよりけりですが、プレイ時間が足りてない人が強くなれるわけがないです。

自分がプロになるきっかけとなったDBFZ(ドラゴンボール格闘ゲーム)では、社会人生活を送りながらですが平日1日6時間、休日1日8時間を風邪ひいたり家族と時間過ごす時以外は全部DBFZに使ってました。しかもこれを2年間続けました。2年続けた結果世界大会で5位になったり、世界上位16名しか出れない招待制の大会に出たりすることが出来ました。

だいぶ無理してますが、社会人でもこれくらいの時間を捻出できるので、学生の人はもっと無理なくこの時間を捻出できるはずです。これとは別に、勉強時間もきちんと確保してください。才能がある場合は別ですが、才能がある人は本当に一握りという現実を知ったうえで学生の本文は勉強です。ゲームを現実逃避に使える時代は終わりつつあります。今後出てくるプロゲーマーは基本勉強もある程度以上は出来てそれでいてゲームも上手いプレイヤーが”ふつう”になる時代が必ず来ます。

そのために今からでも実践できる4選をお伝えします。

 

①家にいる時に人の配信を見ない
②移動時間を有効に活用する
③適度に休む日を作る
④ゲームと勉強の時間の割合は変えない

 

以下説明

家にいる時は基本的に自己研鑽の時間にすべく、ゲームをひたすらプレイしてください。ただし、配信のダイジェストだったり上手くなるための講座みたいなまとまったものだったら見ても良いです。ただ、生放送を見る時間は本当に勿体ないです。得られる情報量の効率に対し、奪われる時間の量が尋常じゃないです(要はコスパが悪い)。その時間帯をゲーム・勉強する時間に充ててください。

 

通勤通学のために電車に乗ったり、湯舟に浸かったりします。その時ばっかりはゲームが出来ないので、その時にスマホで対戦動画を見たり、情報を摂取したりします。寝てる時とご飯食べてる時以外の時間は基本的にゲームや勉強の事を考える癖をつけましょう。

 

これは本当に大事で、メンタルケアのために定期的に休む日は入れてください。人それぞれなので何とも言えませんが、キツイと思ったときは一度離れてみるのも手です。離れることによって悪癖が抜けたり、視野が広がるのでお勧めです。

 

これはその日の気分によってゲームする時間と勉強する時間を変えないという意味でとらえてください。勉強は辛いことかもしれませんが、辛いことを我慢できない、する気がないプレイヤーは基本的に大成できないと思っています。※ただし才能がある場合を除く

なので、1日に8時間自由に使える時間があったとしたら、4時間は勉強、4時間はゲームに充てる。試験期間であろうが大会期間であろうがこの割合は変えない。という風にしてください。向き不向きがあるので割合は色々試してみてでも良いので、いい配合を自分なりに見つけてみましょう。ちなみに自分は3時間勉強5時間ゲームがベストでした。

 

<<保護者の方に向けて>>

「専業プロゲーマー」として企業の支援を受け、一般水準の生活を出来ているプレイヤーは、国内に100人もいないと思います。その現状を理解した上で、時間の使い方の大切さ、勉強することの大切さを説いてあげてください。
プロゲーマーの道をあきらめたときに別の選択肢を持たせられるような教育が大事だと、社会人として働きつつゲームをしていると常々感じます。「30代後半、就職経験0、ゲームが人生」のようなプレイヤーも、言いたくないですが結構見ます。

また、「ゲームは1日1時間」の時代は終わりを告げていると個人的には感じてます。
「少量の時間でもゲームやれてるんだからいいでしょ。」という考えは、逆に子供をゲームに依存させるきっかけになります。ソースは私です。
学生時代にゲームを隠されたり、やるだけで怒られたりした結果、親の目を離れた瞬間にゲームしかしなくなり、結果として人生のキャリアにかなりの悪影響を及ぼしました。
統計的なデータが取れていない分野なので個人の感想の範疇に収まってしまいますが、周りにも似たような境遇の方が多いです。

 

#4 学生の時の時間は何よりも貴重という認識を持とう

 

<<プレイヤーの方に向けて>>

実はめちゃくちゃ大事です。青年期(高校~大学卒業まで)の時間は短いくせに今後の人生の8割を決めるといってもいい無駄にできない時間です。また、若ければ若いほど柔軟で多様な考え方を出来る時期でもあるという認識をまずは持ちましょう。

 

たとえ話になりますが、高校卒業したらプロになりたい!と考えた場合、親の支援がない場合は「東京に出てくる+インターネット回線を引く+ゲームができる環境を整える」をしようとすると初期費用で安くても50万近くかかります。この頭金を高校時代のアルバイトで換算すると、

18:00からアルバイト開始~22:00アルバイト終了と考え時給1000円のところに勤務したとすると50万円を稼ぐために最低でも125日間働かなくてはなりません。他にも交友代や私生活に使うお金もアルバイトで稼がなきゃいけない場合はもっとかかります。

時間換算するとなんと500時間。ゲームをするために貴重な青年期の500時間以上をゲーム以外に使わなくちゃいけなくなります。

若いころに使える時間というのは有限かつ非常に有用な時間です。その時間は自己実現の目的のために使うべきで、プロゲーマーになりたい人である場合はゲームや勉強をする時間に充てるべきと考えます。なので、学生の時間は何よりもかけがえのないものだという考えをもって生活するようにしましょう。

 

<<保護者の方に向けて>>

現実的に資金が無いなどといった問題もあると思いますので、その場合は子供に現実をすべて打ち明けてください。
「お金が出せないので、頑張ってアルバイトしてお金を貯めたら気持ちよく送り出してあげる」が良いと思います。

 

 

終わりに

 

という事で長くなりましたが、超簡単にまとめるとこんな感じです。

 

・学生のうちに時間の上手な使い方を身に着けよう!

・親とは仲良くしよう!

・学生時代の勉強は最低限はやっておこう!

 

5000文字近くの長文を読んでくれた人がいたらうれしいです。ありがとうございました。またモチベの神様が降りてきたらブログ投下します。

 

ちなみに…私Bが所属している会社、株式会社GEEKSは所属社員が100%ゲーマーな「ゲーマーによるゲーマーのためのゲーマーに特化した会社」となっています。
ゲームしかしてこなかった社会人未経験のプレイヤーも多く所属し、社会人活動を行いつつゲーム活動も行える会社です。興味がある方や企業説明を受けてみたいと思った方は、ぜひ以下リンクやTwitter を見てみてください!

 

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